エリアマネジャーって何店舗管理するの?
エリアマネジャーって何店舗管理するの?

エリアマネジャーって何店舗管理するの?

コンサルをしていると面白い経験をします。

あるラーメンチェーンとカレーチェーンの対比。

どちらも関東ではそこそこの知名度と思います。

二社とも上場したい意向があり、営業組織について打診を受けました。

ラーメンチェーンの方は、「店長が不足しています。とある店ではエリアマネジャーが店長の代わりに入らなければならない状態です。」と言われました。

店舗数とエリアマネジャーの数を確認させてもらいました。

すると

「店舗数は5店で、エリアマネジャーは5人」とおっしゃっていました。

随分手厚い体制だなと思いました。

一方、カレーチェーンの方では、社長兼営業本部長が100店を1人で管理していました。

随分効率的な体制だなと思いました。

ワタミ退社後、すぐにこの両極端に出会って思いました。

エリアマネジャーが束ねる店長の数はおおよそ7店から15店程度が当たり前と思っていました。

そんな当たり前のことも一つの「ノウハウ」なんだなということです。

ちなみにエリアマネジャーが必要か不必要かという点については井上恵次さんという方が「強い店 強い店長―食堂業 エリアマネジャーが育てる!」という本に書いてあるのでご一読を。

私見ですが、まだエリアマネジャーは必要な職位と思います。

IT技術の発達からエリアマネジャーが不要になるにはもうちょっと時間がかかりそうな気がします。

今のセンサーでは、「目視による確認」と「サービスにおける言葉の機微」など、まだ技術革新が十分ではないため実用性が低いと思います。(IoTの企業もやってるので良くわかります^^;)

逆に、そういった「目視による指導」や「言葉の機微」など細かいところをおざなりにするエリアマネジャーはすぐにでも不要になるでしょう。

さて、そんな中で冒頭のラーメンチェーンとカレーチェーン。

マネジャーの見るべき店舗数って何店が正解なんでしょう?

実際のところは、適正な数は、業態や会社の戦略によると思います。

ただし経営者が、野性の勘でエイヤと決めた組織だと部下は混乱します。

決めるときに考慮するべきポイントはいくつかあると思います。

特に重要なのが「目標」でしょう。

「状態の目標」と「数値目標」とバランスを取る必要があります。

また基本的には、客単価が低ければオペレーションを単純にする必要があります。

結果として、オペレーションが単純な方が多くの店舗数を保つことができます。

それと会社の教育度数によります。

現状把握をして、状態目標と現状はどの程度、乖離していてどの程度の速度で追いつきたいのか。

こう言った判断基準に基づいて決めると良いと思います。

逆にダメだと思うのは店長兼任マネジャーと多業態マネジャーでしょうか。

兼任マネジャーは、自分の店の数字も問われることが多いです。

そうなるとそのマネジャーは、まず自分の城を守ってしまう。

というかそこしか守らなくなります。

また多業態マネジャーもうまくいかないですね。

地域部長は、多業態見ても良いと思うんですが、現場指導をするマネジャーに多業態持たせると商品に興味湧かなくなります。

細かい話はこの数百倍ありますが、勘のいい経営者であればこれくらいのヒントでも役に立つのではないかなと。

経営計画を最速で達成するために柔軟に組織作りすると良いと思います。

今、コロナで大変ですが明けた際にはご参考に。